10年前の新人。
研修で学んだこと、覚えていない。

もう3月も半ばにさしかかり、少し暖かくなってきました。もうすぐ4月です。4月になれば、多くの企業では新入社員を迎え、新人研修を行われます。幹部の話を聞いたり、名刺交換や電話対応などの社会人マナーの研修、営業・開発・企画など、各職種ごとの専門スキルの研修などが行われます。

そこで質問です。

新人研修で何を学んだか、覚えていますか?ほとんどの人が、あまり覚えていないか、断片的に思い出せるぐらいではないでしょうか。研修の多くは、知識やテクニックを教え込みます。多少のシミュレーションもするので、ある程度はできるようになります。しかし、2、3か月もすれば、すぐに忘れてしまいます。なぜなら、実際に業務が始めると、それらの知識やテクニックをすぐに使うことはないからです。

研修で、テクニックや知識は、いくら断片的に仕入れても、それを使うことがなければ、あっという間に忘れてしまいます。テクニックや知識は、プロセスの中で学ばなければ身につかないのです。プロセスの中で学んだことは、なかなか忘れません。

研修がムダだというわけではありません。会社として、研修を受けさせることの意味をもう一度、考えていただきたいのです。研修は、知識やテクニック、社会人としての常識を教えること自体が目的ではないはずです。後に成果を生み出す人材をつくるための、大切な最初の一歩だということを認識していただきたいのです。

研修を効果的にするためには、

①プロセスをともなう研修にする
ただ、座学やお仕着せのワークショップを行うのではなく、一つのプロジェクトとして、研修を進めることです。目標を設定し、チームで活動させ、役割分担を決める。ゴールに向かうまでのプロセスを経験するなかで、ファシリテーション、リーダーシップ、フォロアーシップを経験することができます。上司となる人がメンバーとして、チーム活動に参加できれば理想的です。プロジェクトを通して、知識やテクニックを運用する場を経験することで、知識やテクニックを「経験知」にすることができます。

②研修のあとのフォローアップ
上司の多くは、新人たちがどのような研修を受けてきたのかを知りません。「研修は、研修だから」と、「研修なんて役に立たない」と思っている人もいるでしょう。これでは研修を効果的なものにすることはできません。上司になる人は、新人たちがどんな研修を受けてきたのかを知り、それを「使う」場をつくってあげなければなりません。研修は投資です。投資は回収しなければなりません。回収率を上げるには、得た知識やテクニックを「使う」場をつくることが必要です。

大切なことは、知識やテクニックを断片のままにしておくのではなく、プロセスのなかでつなげることです。パーツだけを頭に入れても、使えるようにはなりません。「身につける」には、プロセスがともなわなくてはならないのです。

あらたに社会に出た1年目の経験は、その後の人生に大きな影響を与えます。
ぜひ、実りあるスタートにしてほしい。そう願っています。

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